2013年2月11日月曜日

20121014 満田正さん「福島原子炉包囲網日誌」~10月6,7,8の南相馬押釜地区・環境放射線モニタリングプロジェクト、①測定不能事件、除染電離則の危険性 ②10/13 中田講師とのやりとり ③独テレビ放送ZDF「福島の嘘」とコメント④9/30 機器研修の案内 ⑤田中俊一氏 除染ボランティアへのメッセージ、他

From:満田正
2012/10/14

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以下、非常に重要なやり取りですので、添付します。

10月6,7,8の南相馬押釜地区・環境放射線モニタリングプロジェクトの際に起きた事件です。

南相馬市の小澤です
日立アロカのGMサーベイメータ「TGS-146B」で南相馬市原町区馬場横川ダムにおいて、地表面を測っておりましたら、ポンと大きな音がして計測不可能になりました。最初、1万6千cpmを記録し、再度、計測しようと

地表面7,8cmに近づけた時の破裂。薄膜が何か尖ったものに触れない限り、計数率が高いからといって破裂するようなものでは

TGS-146Bの仕様【計測器先端は直径5cmで、検出部の面積は約20cm2です。16,000cpmとは、検出部に1分間16,000(1秒間約267)の電離放射線を受けているということです】

表面汚染計のTGS-146Bは、100Kすなわち、10cpmまでの計測レンジがあります。他方、空間線量計のTCS-172Bは、30μSv/hまでのレンジですが、雨樋の下などでは簡単に「-over-」と表示されるのが我々の現実の環境です。しかし、機器の取り扱いに注意すれば、空間線量計が壊れるようなことはありません。

放射線に関する「電離則」に対し、原発事故後の「除染電離則」(東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止則)があります。制定の趣旨は、放射線源が点在し、主に屋外で実施する除染作業に応じた措置を新たに義務化するためでした。

また、平成231222日付けのガイドラインも制定され、対象は除染等業務に従事する労働者であるが、住民やボランティアにも活用、となっております。ここでは、住民やボランティアも除染作業者と同じレベルの被曝を認めているわけです。

これまでの電離則では、放射線管理区域(原発構内)からの退出基準は人も物も1,300cpm以内の汚染とされていましたが、除染電離則では、除染現場からの退出基準が10倍の13,000cpmとなっています。しかも、実際の運用では、退出時ではなく、事務所に戻ってからのスクリーニングであり、車内の汚染、途中に立ち寄るコンビニ汚染などは避けられません。

問題点は、1万6千cpmという、とてつもない危険な物質が、人や車両や工具類などの持ち帰り基準である「13,000cpm以内」とさほど変わらない数値であることです。GMがこのレベルで破裂した時に、私の脳裏を巡ったのは、このことに対する恐怖感でした。

居住する民家は直線で300m、私の家まで直線で800m、本当にここに住んでいていいのかということでした。また、机上で10倍した基準値は、それほどまでにしないと人は住めないし、除染もできないことの証しだと確信した瞬間でした。

補足しますと、1,300cpm4Bq/cm2=40,000Bq/m2が電離則でいう原発構内からの退出基準で、13,000cpm40Bq/cm2=400,000m2が除染電離則での現場からの退出基準です。ダムでの16,000cpmを換算すると約44Bq/cm2になります。ダムのアスファルト上に寝転がっても、スクリーニングではギリギリセーフかというところが恐ろしいところで、住民は知る由もなく普段の生活をしております。

住民が居住する南相馬市の除染作業者はタイベックを着用せず一般の作業服で、コインランドリーなども使います。作業服が1万cpm以上の汚染も考えられる除染作業者と住民が同じランドリーを使うことなど常識的には考えられないことです。

しかし、これを地元で発する私は、オオカミ少年に奉られてしまい、身動きが取れません。情報により住民に真実を知らしめることが、プロジェクトの大きな意義だと考えているところです。



中田講師からの返事です。
----- Original Message ----- 
宛先 : 満田正
送信日時 : 20121013 20:23
件名 : Re: TGS-146

満田さま

薄膜が破れているのですか。何か尖ったものに触れない限り、計数率が高いからといって破裂するようなものではありません。何時買われたのか知りませんが、見た目は新しそうなので自然に破裂と言うのも考えにくいことです。その辺の事情に詳しい人に聞いてみていますので、何かわかったらメールします。いずれにしろ修理するしかないでしょう。

ストロンチュームやプトニウムは量が少ないのでフィールドで測定は困難です。文科省等では土壌サンプルを分析して測定しています。

中田

--- On Sat, 2012/10/13, 満田正 wrote:

中田様、満田です。
貴重なレポートを有難うございました。
それに返事が遅くなって、申しわけありません。
「TGS-146」については、我々の側では、表面汚染に限って使用しておりますので、問題ないところですが、貸し出し元で、「空間線量を測っている人も居る」とお聞きしたもので、質問したしたわけです。
逆に、較正値が公式に出ていればとのお話ですが、現状は見つけておりません。市販のGM管方式による線量系は較正地がしっかり施されているとのことも理解いたしました。

このメールを借りての質問で申し訳ないのですが、講演会のときお見せした、「TGS-146」で南相馬市押釜地区ダム周辺で、地表面を測っておりましたら、ポンと大きな音がして計測不可能になります。
最初、1万6千CPMを記録し、再度、計測しようとして、地表面7,8cmに近づけた時の破裂でして、どうしても合点が行きません。
1)メーカーによれば、「TGS-146」はカセット式で、薄膜が交換できるようになっているので、消耗品扱いだそうですが、障害物がない場合には破裂しないようです。ということは事例がないということと理解します。
2)カセット式消耗品といっても1式5万数千円もするもので、疲労限界などどの程度での交換が必要かがわかりませんので、中田さんのほうでの情報があれば教えてください。
3)測定した場所がホットスポットとも思われる、1万6千CPMと相当高いところでもあり、この値も1回目の計測値で、実際は分かっていないのですが、GM管を覆う薄膜はどの程度で破裂するものでしょうか。
4)南相馬市では、この種のホットスポットが多々見受けられます。当然、セシュームのみならず、ストロンチュ-ム等があるはずですが、そこからは、β線のみならず、α線すら存在の可能性があります。人体に係わることでもあり、早急に対策を講じなければと思うのですが、何か手立てはあるでしょうか。

以上、よろしくお願いします。

----- Original Message ----- 送信者 : "満田正"

送信日時 : 20121014 9:24
件名 : Re: [tamakannet:229]福島第1原発原子炉不安定と福島棄民政策


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次のような動画が送られてきました。拡散です。
2012年3月19日
ドイツ国営テレビ放送ZDF「福島の嘘」(日本語字幕)/海外メディアが日本の癌=「原子力ムラ」を告発 
http://www.at-douga.com/?p=5052

素晴らしい、映像を有難うございます。
原子力村の状況をこれほど鮮明に伝えている映像はないと思います。
残念なのは、まだ、2000人も見ていないことです。
これは是非拡散しないと駄目ですね。
この映画が、アメリカでなくてドイツから出されたことに大きな意味があります。 
日本は、アメリカの従属国、宗主国アメリカでは、ここまでの映像は作れないのではないかと思います。
ついつい、調子に乗って、コメントを書いて送信しました。

原子村をこれほど分り易く教えてくれた映像は初めてだ。
原子村の構成に政府・官僚、東電・経済界、そして大学を並べたのも当然のことながら、新鮮味がある。
私は、1968,69学園闘争の頂点にあった日大闘争を思い起こす。
この日本を救うのは、この日大闘争を契機とするしかないと、思っていたが、当時の首相佐藤栄作はこの日大闘争を潰すために、香港から佐々淳行を呼び寄せて、当時の警視総監秦野を先頭に、その戦略を立てさせて成功した。
実はこの映画で登場する管直人元首相も学園闘争を闘った一人であるが、このことを触れずに原子力村を語ることは出来ないはずだと思うのだが、彼はそのことに触れていない。
佐藤栄作は岸信介首相の弟でもあって、韓国地下鉄疑獄事件に係わり収監されるはずが、司法特権で収監を免れた人物である。この映画で登場する福島県知事佐藤栄佐久は同じく司法の手で、抹殺されたのであるが、日本の政治の闇は、原子村に象徴されるように、その奥は限りなく深い。今、福島では、対原子村の戦いを行っているのであるが、余りに巨大な福島包囲網を敗れないである。そして、その一角を支えてきた、大学人が、依然として大学と言う特殊部落で安泰としていることである。確かに、大学人の中には、マスメディアの売込みで、反原発・脱原発と有名人も多い。実は、彼らの足元にある大学こそが、原子村の枢軸であることを無視していることに腹だしさを感じる。この日本列島沈没、地球滅亡厳しい状況下で、原子村の一角を担う大学での闘いが、閑散としているのはどうしたことか。

追記
皆様に呼びかけました、10月6,7,8の南相馬押釜地区・環境放射線モニタリング調査は、無事終了しました。数ヶ月以内に再度の調査を行ないますので、ご協力のことお願いします。調査結果については、
地域住民との協議の上、公表すべきものは公表いたします。


----- Original Message ----- 送信者 : "満田正

送信日時 : 2012927 23:26
件名 : Re: [tamakannet:228]福島第1原発原子炉不安定と福島棄民政策


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先日、南相馬押釜地区・モニタリングプロジェクトの案内を致しましたが、そのためというよりは、広く、放射線機器の知識・実務のための講習会を開きますのでこぞって参加ください。
詳細は以下です。
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9/30南相馬押釜地区・モニタリングプロジェクト機器研修への誘い
南相馬押釜地区・放射線モニタリングプロジェクト
2012.9.25

 1.日時9月30日(日曜日)開始:午後1時半
 2.場所:渋谷氷川区民会館(渋谷駅から徒歩10分、住所:渋谷区東2-20-18)
   渋谷駅東口を出て、明治通りを恵比寿に向かう。3つ目の信号の先、50mを左折。30M先右手に5階建てプレハブ建物この建物の真ん中あたりに、区民会館への入口がある。
 3.講師紹介:中田広勝氏(独立行政法人 日本原子力研究開発機構OB
 4.講演内容:放射線量測定機器の扱い方(約1時間)
 5.質疑応答(約30分)
   日立アロカをお持ちの方は、是非参加ください。
   その測定方法を講師にお聞きします。
 6.講演会終了後、
   測定マニュアルの説明:鈴木尚雲氏
   測定データのソフトウェア取り込み:福元大策氏
    アンドロイドOSスマートフォンのお持ちの方は是非参加ください。
    ギョロガイガーとの接続を指導します。
    ギョロガイガーをお持ちでない方は、貸出しもしくは購入いただきま    す。購入は2万5千円です。
    アンドロイド端末をお持ちの方は是非参加ください。
    ギョロマンモバイルADをインストールし、日立アロカ線量系の記入等    を指導いたします。
  註1:会場費が1400円ですので、割り勘でカンパ頂きます。
  註2:講演会終了後、懇親会を開きます。
  註3:研修への参加は、10月6,7,8のプロジェクトへの参加者に限     ることはありません。
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南相馬の小澤さんより次の記事の紹介がありました。
小澤です、転送します。
ボランティアに被曝をさせておいて「これからも除染ボランティアの協力をお願いします」と呼びかける田中の態度!
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田中俊一氏から除染ボランティアのみなさんへメッセージ(120920
昨年より放射能除染についてご指導いただいております田中俊一氏より除染ボランティアのみなさんへメッセージが届いています。コープふくしま
http://www.fukushima.coop/mobi_borantia/borantia_oshirase.html
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原子力規制委員長になりそうな田中俊一氏は「除染マニア」で「自主避難者の敵」の件。おしどりマコ・ケン
http://www.magazine9.jp/oshidori/120803/
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低線量被曝をして、健康障害が現れている人々が立ち上げた市民グループです。
http://hibakusya.blogspot.jp/search/label/
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