2012年2月12日日曜日

20120212 満田正さんの「福島原子炉包囲網日誌」2/12〜 IAEA調査報告書と福島原子炉包囲網(* IAEA除染国際ミッションによる最終報告書20111115)


20120328 追記:

20120317 追記:
From  満田正
日付  20112012年2月13日 3:41
Re:    [tamakannet:131] IAEA調査報告書と福島原子炉包囲網

片貝さん
ブログへの紹介ありがとうございました。
紹介された私の文章には、誤字脱字がありましたので修正しておきます。
以下は、片貝さんのブログにコメントしたものです。
「相変らずの誤字脱字の文章が登録されて、恥ずかしい限りですが、とにかく修正しておきます。福祉までは→福島では。ボゾンを投入していると→ホウ酸を投入している。市をとして→死を賭して。
以上ですが、文章展開上も技術士とのやり取りで、修正すべき点も出ています。当然、こうしたメールでの応答は相互批判が前提ですので、全体として精度を上げる努力が為されるものと考えて居ます。
その後、福島第1間初(原文ママ)二号炉の温度上昇が新聞種となり、冷却安定の早とちりと言う事態が生じて、私の皆様への喚起も重要だったと思う次第ですが、この種の騒動は今後も繰り返されるわけで、いわゆる蛇の半殺し状態にある地元の人々はどのような心労かと察する次第です。
原発事故はその身体的障害の恐ろしさもさることながら、精神的障害が無限に広がることもチェルノブイリの場合では知られており、今後、心のケアが大切になるわけです。ところが、この問題は、原子炉のある福島だけに限らない東日本一帯もしくはの日本列島全域の問題であることは明らかです。




ようやく公開されたSpeediというシミュレータでも汚染状況が知られるようになり、そうしたことが証明されているわけです。
このような中で、益々、政策の一貫性が問われるのですが、現在の政治状況ではその方向は一切見えません。とにかく、経済浮揚のためになりふり構わずの原発推進だけが、見え隠れするのですが、日本人は良くもまあ、ここまで欲の皮を厚くしたものか、感じる次第です。
とにかく、人はともあれ、福島原子炉からは絶対に目を背けてはならないこと(福島原子炉包囲網)だけは貫きたいと決意している次第です。」
満田さん
片貝です
ごくろうさまです。
私のブログにそのまま転載しておきます。
http://blog.goo.ne.jp/katakait/ 
吉田さん
ごみ探偵団への掲載ありがとうございます。
以上のように誤字脱字修正しましたし、こうした私のブログへの考えも記述しておきました。
満田さん
お返事ありがとうございます。満田さんの視点、今直面している問題の全体像とある部分がその中でどの位置にあるのかについて理解するのに真に貴重です。
早速、ブログ「ごみ探偵団」に掲載しました。
BOXさん
貴重な映像をありがとうございます。
頂いたメールでの最新では無いですが、11月ごろの福島原子炉周辺の配管とか施設のお粗末さを示したものですが、最近の新聞記者の原子炉内への視察で、「大変綺麗になっている」とのうわさを受けたのですが、この種の状況が変化したのでしょうか。
http://cryptome.org/eyeball/daiichi-111211/daiichi-111211.htm
以下は20120212 掲載:


From  満田正
日付  2011年2月12日 0:39 (15時間前)
Re:    [tamakannet:131] IAEA調査報告書と福島原子炉包囲網

To tamakannet 
たまかんねっとの皆様
たまかんねっと外の皆様には、BCCでお送りしています。
なお、このメール配信、私の判断で、勝手に送らせて頂いています。
配信不要であれば、連絡くださるようにお願いします。

ジェリコさん
IAEAが、今回の福島原子炉事故に対して、どのような主導権を握れるのかについて、このIAEA報告書は重大な位置にあると思われます。
もともと、IAEAは広島・長崎の原爆体験を経験した、日本人が主導権を握っているものでしたが、その日本人が、IAEAで為したことは、チェルノブイリ事故での判定官として登場し、チェルノブイリにおける放射能被害は小さいとの判断を下したと広河隆一が述べていました。
そのために、チェルノブイリ原子炉周辺住民の被害が広がり、周辺住民からは、日本人への不信感が強いとも言っていました。この問題の真意は別として、最近議論されているチェルノブイリ犠牲者100万人の説と、IEAEが発表している4000人の犠牲者という数字の開きには唖然とするものです。
とにかく、福島原子炉事故では、私たちは直接監視するべき立場にあるわけですから、IEAEの報告や政府・東電の報告をチェックする立場にあるわけです。この中で、明らかに情報隠蔽、推定ミスなど色々と検討出来るわけですので、我々はこららをきちんと追いかける姿勢が必要です。
福島原子炉包囲網はそのための指針としては益々威力を発揮できるものと思います。
ところで、IAEA調査報告書ですが、レメディエーションとデコンタミネーションの違いを述べながら、デコンタミネーションについてはついてはほとんど振られていないようです。福島除染技術会議でも、実はレメディエーションだけが強調されたように受け止めたのですが、実は、このIAEA調査報告書に沿ったものであることを理解しました。
レメディエーションはほとんどがチェルノブイリ事故の処理から来るもので、例えば森林には手をつけない、廃棄物処理場を設ける、土地利用を考えるなど、原子炉内部の放射能対策についてはほとんどタッチしないものでした。勿論、これは原子炉を石棺した時からの方針でしたが、25年目にして、ようやく、コンクリート疲労等で石棺からの放射能漏れが激しくなり、改めて、鉄板の覆いが必要である事態を迎えているようです。勿論、これもリメディエーションの延長線上です。
こうしたチェルノブイリの経験が日本では無理であることは明らかです。ましてや、25年も経て、未だに核分裂物質の取り出しすら出来ていないし、一体全体IAEAは何を行ってきたのかという問題です。その意味では、福島原子炉事故はスリーマイル原子炉事故の方が参考になるのかも知れません。今回の会議で、アメリカエネルギー省の援助を受けながら、アメリカからの報告が1つも無いというのも不思議なことです。
チェルノブイリやスリーマイルにせよ、広大な地域での原子炉事故であり、レメディエーションについては福島においては全然違った方策が模索されるべきで、そうした日本的アイデンティティが全然評価されていない。JAEA(日本のIAEA)が行ったおもちゃのようなレメディエーションが会議では報告されていたのですが、またその報告でそのマニュアルを自慢していたのですが、IAEA調査調査報告書でもそれを持ち上げている。
日本での子供を思う親のボランティアは必死の様相ですが、それを評価し、実際に政府が為すべき基本的な姿勢、原子炉周辺児童家庭の強制的疎開については何ら言及していない。チェルノブイリではそれが最大の政策であったことを評価していない。
私は、折角レメディエーションとデコンタミネーションとを区別したのであるから、放射能性物質の完全除去について、調査報告書では触れられるべきであるのだが、それは除染技術会議がレメディエーション技術会議だという大枠があるようです。というよりも、デコンタミネーション技術は何処にも無いので、これから、我々が立ち向かう課題でもあるように思われます。
そんなことも議論しない中で、特措法関係が施工されて、議論が展開されているのですが、法体系議論も分らないでは無いですが、1SV/yという法体系すら暫定的に設けられたもので、それを1Sv/y上乗せしても良いような特措法の書き方に問題提起することは否定しませんが、法律が制定された以上、これは遵守されるべきです。閾値そのものを問題にした議論は吹っ飛んでしまいます。
問題は、憲法と自衛隊、なし崩し的に世界数番目にランクされてしまった日本軍事化と同じに、特措法を重視する余りに、根本にある福島原子炉のデコンタミネーション問題が宙に浮いてしまうことです。現在の福島原子炉からの放射性物質の放出状況からすると、年間20SVという数値は現実性を帯びてくるように思えるのです。
とすると、特措法の矛盾もさりながら、法体系そのものを抜本的に変える流れが必ず来ます。我々は、今行うべきはその時の準備であると思うのです。
IAEA調査報告書は、放射性廃棄物の有効利用、適正処分場、従来インフラの利用を提示しています。現在、国上げて推進している除染ビジネス(レメディエーションビジネス)が国際的に後押しされたことになっています。チェルノブイリと同じに、原子炉内は政府・東電に任しきり、後始末だけは国民が行うという大前提が常識になりつつあります。まさに国、国際機関含めての目くらましが進行しているのです。
これを阻止するのは、人々がどれだけ福島原子炉に集中するのか以外ありません。
逆に、政府が次々と差し出す目くらまし政策に惑わされてはいけないのです。
福島原子炉包囲網については、まだまだ、資源循環組合情報公開のための署名運動と同じに理解は得られないのですが、嫌が上でもその問題は避けて通れ無いように思う次第です。
満田

----- Original Message -----
送信者 : ジェリコ
送信日時 : 201229 15:49
件名 : Re: [tamakannet:130] 福島とチェルノブイリ原子炉安定の比較

満田さん
貴重なお話ありがとうございます。以下のコメント、非常に興味深いです。
東京と福島で開かれた福島除染技術会議は、3割近くが外国人という異例の会議ですが、その準備や会議の進行を見ていると、除染技術への並々ならぬ國際圧力を感じます。ただ、何故か、日本人は少ない。この予算がアメリカエネルギー省の予算を得ていることも異常です。
20120206 満田正さんの「福島原子炉包囲網日誌」2/62/8~福島とチェルノブイリ原子炉安定...
汚染瓦礫やごみ処理問題関係で、IAEAの以下レポートに最近目を通しました。この中に3。ステークホルダー(利害関係者)の章があり、国外の組織や国々も含まれると明記されていて、なるほどと思ったところです。他は、5.7廃棄物関連しか読んでいませんが、この報告書自体が日本政府が提供しているデータを基に作成されており、東電福一爆発がばらまいた放射性物質の回収や閉じ込めに関してなんの技術も智慧も専門家達にはないとわかりました。出ちゃった、困ったな、しょうがない、既存インフラで処理するしかない、低汚染のものは放射性廃棄物として認めない方がいいよ。認めると特別放射能防護の対象にしなければならないから、、、など。除染と廃棄物処理の巨額予算に国内国外の権益集団が群がれる日本の仕組みづくりにIAEAがお墨付きを与えたということでしょうか。満田さんとお会いした昨年夏の院内集会後、8/26に汚染がれき処理や除染に関する特措法の一部が施行され、今年1月1日に全面施行されました。この特措法自体が憲法違反、自治体法違反であるとの声があります。IAEAのレポートはこの特措法に触れ、日本国内の法制度は整ったとしています。
1。原発事故の収束及び再発防止に向けて - 内閣官房
www.cas.go.jp/jp/genpatsujiko/index.html  - キャッシュ
東京電力福島第一原子力発電所・事故の収束に向けたロードマップ(ステップ2完了報告書)(1216日) 新規掲載 ... 原子力安全に関するIAEA閣僚会議に対する日本国政府の報告書-東京電力福島原子力発電所の事故について」(67日)<官邸HP ... IAEA除染国際ミッションによる最終報告書(1115日)(英文、要旨仮訳) 新規掲載 ...
IAEA除染国際ミッションによる最終報告書(1115日)(英文、要旨仮訳)
英文:  http://www.cas.go.jp/jp/genpatsujiko/pdf/iaea_mission_1110_en.pdf
要旨仮訳: http://www.cas.go.jp/jp/genpatsujiko/pdf/iaea_mission_1110_jp.pdf
2。No.193 IAEA調査団(201110月)の最終報告書
No.191 IAEA調査団(201110月)の予備報告書」に紹介したように,IAEA(国際原子力機関)は日本政府の要請に基づいて201110月に,福島第1原発事故によって汚染された20 km圏内の立入禁止区域外の修復・除染の進捗状況を現地調査した。http://lib.ruralnet.or.jp/libnews/nishio/nishio193.htm
2。特措法関係
20120206
放射能がれき特措法の問題点について
http://tsunamiwaste.ldblog.jp/archives/2772090.html

以上、ご参考にして頂ければ幸いです。
吉田紀子
参考記事:

No.193 IAEA調査団(201110月)の最終報告書
"最終報告書は,目次の次,本文を始める前に,わざわざ「調査団は日本語ではレメディエーション(remediation)とデコンタミネーション(decontamination)に対して1つの単語しかないことを理解した。」と記している。これは,日本が法律や行政文書で2つの違いを認識した上で使い分けておらず,両者を同じ概念と理解して「除染」という意味にしか用いていなかったことをはからずしも示していよう。まずこの2つの用語を解説する。 http://lib.ruralnet.or.jp/libnews/nishio/nishio193.htm "


福島復興のためのシンポジウムとセミナー~ロシア、ウクライナ等の除染 ...

www.iae.or.jp/jyosen/index.html - キャッシュ
両機関が行ってきた放射能の除染・環境修復に関する研究の成果や技術・経験を日本の専門家と福島の復興に取り組む地元の方に伝えるため、東京でシンポジウムを、福島で... ISTC/STCU主催 除染環境修復技術の利用と研究開発に関するシンポジウム ...









チェルノブイリ原発事故から学ぶ放射能の脅威ロシアの人口急減少 ...

ameblo.jp/kennkou1/entry-11155345323.html - キャッシュ
チェルノブイリ原発事故から学ぶ放射能の脅威ロシアの人口急減少について. 2012年02月04日(土) 20時45分12秒 テーマ:福島原発事故と放射能. 未だに、放射能の影響を軽視している方が大勢いますが、過去のロシアのチェルノブイリ事故などを調べると、 ..


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